お布団について

布団の種類と特徴

布団の種類と特徴

布団は中のわたによって各種に分類されていますが、ここではわたの性質や特長を中心に布団の説明をしていきます。

わたの種類と特性の一覧

保温性 吸湿性 重さ 価格
木綿
羊毛
羽毛
ダクロン®(※注1)
ポリエステル

わたの種類

木綿わた(コットン)

昔からもっともよく使われているお馴染の綿花から作られたわたです。保温性、反発力、吸湿性など優れた特長があって、かっては布団の大半をしめたものです。しかし重いことと湿気の発散性が悪く、度々干さないといけないことから最近は下火になってきています。しかし古くなったら打ち直しが出来るのが大きな特長で今でもファンは多くいます。

大きく分けてメキシコ綿とインド綿が有名です。主にメキシコ綿は中長繊維が多くしなやかで掛け布団に使われています。 またメキシコ綿は繊維が太くて弾力性が強いため敷き布団に使われます。
しかし木綿わたは重いため敷き布団には20%、掛け布団には30%くらいのポリエステルわたが混合して使われているのが一般的です。

羊毛わた(ウール)

近年注目されてきたのが、羊毛や羽毛など、動物繊維のわたです。羊毛は文字通り羊から作られるわたで、保温性や吸湿発散性が優れているので布団のわたとして多く使われています。

ただ嵩が少ないため、掛け布団よりポリエステル繊維と混合して敷き布団に多く使われています。 しかし羊毛布団は湿気に非常に弱く、濡れると縮んだりフェルト化しますのでクリーニングには不向きで、汗をよくかく布団に使うことはあまりお勧めできません。

羊毛=ウール製品は非常に暖かくて吸湿性も優れているので、布団のほかにも洋服、セーターなど数多く使われています。
しかし世界には700種類もの羊がいると云われていて、様々な特長があるので、用途によって使い分ける必要があります。
掛け布団にはオーストラリアに多いメリノ種が繊維が細くてドレープ性が高いためよく使用されています。ただ嵩が低いためにポリエステル綿と混合して使われているのがほとんどです。敷き布団には比較的繊維が太いサウスダウンやクランフォレスが使われています。

羽毛

水鳥の羽毛から作られたわたで、天然エアコンと云われるように温度と湿度を自動調整すると云われています。軽くて弾力性に富み、耐久性がよいため最近では布団の主流になっています。
しかし品質の違いが非常に大きいため価格差が大きく、最近では安いものは何千円。高いものになると200万円ぐらいまで大きな差があり、乱売合戦やごまかしが多いのが羽毛布団の特長です。
また羽毛を包む側生地の作り方で布団の性能が大きく変わったり、風船を被っているようだと通気性が悪いことが問題になっているので注意を要します。

布団用のわたはいろいろありますが、わただけ考えたら羽毛わたが間違いなく一番だと思います。しかし布団として考えた場合には大きな欠点が二つあります。このため布団として考える場合はその内容をよく知る必要があると思います。
その一
布団はわたを生地でくるんで製品にするため、生地の種類や形状が大きく影響してきます。羽毛の場合は羽毛が極端に小さいため、生地の縫い目や織目の間から羽毛が抜け出てしまいます。それを補うために生地はダウンプルーフ加工と云って繊維を押しつぶして丸い繊維を平らにして、隣同士の繊維を隙間がないようにする方法が取られています。このため極端に云えば生地が風船のようになって通気性が悪くなっているので蒸れる心配大きくがあります。
その二
羽毛は非常に種類が多い上に、性能に大きな差があるためにごまかしが非常に多く発生しているのが特長です。通常かも(ダック)やがちょう(グース)の水鳥の羽毛が使われ、大部分がポーランドやハンガーリーなど外国からの輸入品であるため、普通の人には良し悪しや価格の妥当性を判断することがまるで出来ません。
一番問題なのはその必要性です。何種類かを並べてみると確かに差があります。しかしどれが必要なのかは丸でわかりません。確かに高いものはそれだけにいいように見えるのですが、はたしてそこまで必要があるだろうかと云うことです。お金に余裕があれば高い物を買っておけばいいのでしょうが、無駄はしたくありません。問題は本当に必要なのか、あるいは無駄なのかが判断が難しいと云うことをぜひ知っておきたいと思います。

ダクロン®綿

ポリエステルを原料にしてアメリカのインビスタ™ジャパンが作った、布団専用のわたで、敷き布団用、掛け布団用など6種類があります。
その大きな特長は用途によって繊維に写真のごとく7本または4本の空気孔があいているため、軽くて大変あたたかく通気性が良いのが特長です。かってない構造で見ただけで良さが分かると思います。さらにポリエステルを原料にしているため、非常に洗いやすいのも大きな特長です。

ダクロン®わたは全部で6種類ありますが、おもに使われるのは

  • ダクロン®FRESH 7-holeわた
  • ダクロン®FRESH 7-hole
    おもに掛け布団に使用されるわたで7つの空気孔があってかさ高性にすぐれ、保温率が非常に高い特長があります。
  • ダクロン®FRESH 4-holeわた
  • ダクロン®FRESH 4-hole
    おもに敷き布団に使用されるわたで。4つの空気孔があって、保温性に加えて先の7つの孔よりも剛性が強いため敷き布団に多く使用されています。また洗濯に強くて10回洗っても90%以上のかさ高を有しています。
  • ダクロン®NATURAL FEEL Down-Likeわた
  • ダクロン®NaturalFeel Down-Like
    極細の粒わたで羽毛布団に非常によく似て、保温性に優れて軽くてふんわりした肌さわりで掛け布団に最適なわたです。

ポリエステル綿(化繊わた)

ポリエステルと云えばつい最近まで化繊わたと云って、安いことだけが取り柄で、吸湿性が悪いと布団としては敬遠されていたものです。しかし最近急速に改良がすすみ、元々の保温性が高い上に、問題の吸湿性の悪さがすごくいいものに改良されたので非常に注目されています。以前は埃が少ないことやクリーニングが容易だったことから、アトピーやアレルギーのある方に重宝されていましたが、今後は一般の方にも主流になると思われます。

テイジンの商標でテトロンとも呼ばれて合成繊維の代表で軽くて保温力も強く価格が安いため多方面で活躍しています。
布団では当社で採用しているインビスタ™ジャパン(旧名デュポン社)が開発した布団用のクオロフィルやホロフィル®と呼ばれるわたが吸湿性が高く洗濯が容易なため急速に普及しています。一昔前は布団を洗うことは決して一般的ではなかった、のですが、今では極く当たり前になっています。このインビスタ™ジャパンのわたは洗えることが宣伝文句になっていて、非常に洗いやすく、それだけでも従来の常識を覆すものです。
今までポリエステルは吸湿性が悪いから、つまり蒸れるから布団にはよくないと云うことでした。しかしインビスタ™ジャパンの製品はまったく逆に吸湿性がよい、つまり蒸れないことが売りになっているのですから驚きです。ぜひ見直して頂きたいと思います。

絹わた

繭を伸ばしてつくる絹わたは、昔からぜいたくな布団わたとして利用されています。他のわたと違い繊維が非常に長いので、伸度、強度ともに優れ、わたぼこりが出ません。薄く引き延ばしたわたの層を何百枚も重ねて造りますので、空気を多く含み、保温性、フィット感は抜群。しかしかなり高価で嵩がないため肌ふとんに多くりようされています。

ダクロン®綿を使用しています。

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