お布団について

羽毛布団を販売しない理由

羽毛布団を販売しない理由

羽毛布団を販売しないのには理由があります。

羽毛布団を販売しないのには理由があります。
クリーニング店である当社に入荷する掛け布団のうち、過半数は羽毛布団です。

軽く、暖い。まるで魔法のような羽毛ふとんは、現在ピンからキリまでとても幅広く流通しています。

弊社のスタッフでも羽毛布団を自宅で使うものがいますし、寝具としての実力は疑う余地はありません。

ですが、当社では羽毛布団は取り扱いしません。
正確にいうと取り扱いできないのです。

高すぎて販売できない羽毛布団!?

当店は布団専門のクリーニング店です。
クリーニングでお客様からお預かりする掛け布団のうち、過半数は羽毛布団。

名実ともに、完全に掛け布団の王様となっているお布団です。

以下は当社がふとんの販売をはじめる準備をしていた頃の話です。

羽毛ふとんは商品のラインナップに必ず必要だと考え、下記する条件を満たす羽毛ふとんを製造メーカーさんに見積ってもらいました。

・掛け重りしない程度の軽さ
・充分な暖かさ
・定期的なクリーニングに耐えうる丈夫さ
・身体にフィットする柔らかさ

これらを必要最低限のレベルで実現すれば、掛け布団として十分だと思います。

販売価格は3万円程度で・・・当初そのように考えていました。

しかし、羽毛ふとんはそんなに甘くありません。

メーカーさんの見積書を見て現実を思い知らされる事に。

3万円程度で売るなんてとんでもない事でした。
なぜなら製造原価がそれぐらいになってしまうからです。

安い羽毛布団だってたくさんある。

ただ、驚きの見積もりを見て一つ分かったことがあります。

当社で羽毛布団の販売はする必要がないという事実。

なぜなら、そんなに高いお金をださなくても、羽毛ふとん以外に良いふとんが存在するからです。

しかし、一方では大型量販店に行けば1万円もしない羽毛ふとんもたくさん存在します。

当店でもコストさえ抑えれば、安い羽毛ふとんを販売する事はできます。

しかし、布団クリーニング専門店である当社では価格を抑えた羽毛ふとんを販売することはしません。

それにはある理由があるのです。

コストを極端に抑えた安価な羽毛布団の作りでは、布団そのものがアレルギーの引き金を引きかねないからなのです。

危惧されるのは「羽毛の吹き出し」です。

吹き出してくる羽毛、またはその断片を吸うことでアレルギーや喘息の原因になる場合があります。

羽毛ふとんの一般的な傾向ですが、洗濯することを考えずに作られている羽毛布団は、洗濯することで羽毛が吹き出しやすくなる傾向にあります。

キルティングの穴や、吹き出しを抑える生地のコーティングが洗濯によってとれたりまたは生地の目が広がったりすることで、その隙間から羽毛が出てくるのです。

アレルギーや喘息でお困りの方が安心して使うためには、相当しっかりと設計された羽毛ふとんでなければなりません。

そこまでの予算をかけるぐらいなら、羽毛ふとん以外のお布団を選択した方が賢明だと思います。

羽毛ふとんにはさらに、決して中身の見えない布団ならではの問題もあります。

布団の中身は見えないから商売が成り立つ?

高い羽毛布団なら何の問題もないかと云えば、そうとは言い切れないのが羽毛ふとんです。

私たちの会社では、年間1万枚を越す布団をクリーニングします。
その中で実に色々な羽毛布団に出会います。
その種類の多さは博物館が開催できるほどです。

○ 大手量販店の布団
○ 有名寝具メーカーの高級布団
○ 悪徳訪問販売業者が販売した羽毛布団
○ 海外メーカーの羽毛製品

いろいろなお布団にお目にかかるという意味では
私たちは広島で一番たくさんのお布団を見ていると自負できます。
ただ布団の中綿に本当にいいものが使われているかどうか、
お客様の許可がありませんので側生地を破ってみることはできません。

実は中身が見えないのが布団商売のキモです。

私たち消費者は中身が何かよくわからないものに高いお金を出しています。
羽毛の値段や産地なんて私たち消費者にはまったく関知できるはずもありません。

布団の販売というのは昔からそういう一面を利用した、
悪い業者さんがいるのも事実なのです。
もちろん、そんな業者さんはごく一部だけですが。

ここまで読んでいただくと、
羽毛布団を購入することはカンタンなことでは無いと分って頂けたではないでしょうか?

世に流通しはじめてから4,50年以上経つ羽毛布団。

平成30年の現在。
消費者のニーズに対して、完全に供給過多の状態になってしまい、
あらゆる商品が乱売され消費者を惑わすようになっています。

羽毛ふとん以外の、他のお布団にぜひ目を向けて下さい。
アレルギーや喘息等でお困りの方は絶対だと思います。

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